臨海部の最大のリスクは地震

2011.10.14

臨海部の最大のリスクは地震だ。大地震を一回経験しないと、その後の資産価値は判断しようがない。地震に耐える街なのか、そうではないのか、いまの段階でそのポテンシャリティは未知数なのだ。もちろんディベロッパーは耐震面の充実をアピールしているし、物件自体はかなりの地震にも耐えうるのだろう。しかし、建物の周りの地盤には深い杭が打たれているわけではないので、液状化現象が起きれば地表の構造物は倒壊する。橋の構造にも不安が残る。阪神大震災のときも多数の橋が落下した。ライフラインが寸断されれば、まさに陸の孤島状態だ。また、地盤沈下が日常的に続く心配もある。必ず暴落するとはいいきれないが、リスクが大きいことは否定できない。たとえば、かつての本所や深川も都心に対し職住近接で、関東大震災以前は企業家や華族などの富裕層が暮らしていたが、震災を機に彼らが郊外の新興住宅地に流れたことで、街の下町化が一気に加速して、その後大きな変化がないまま時代に取り残されたのである。臨海部に限らず、「タワーマンションで景観のいい物件は、資産価値が下がらない」という意見もあるが、街全体の経済的なパワーが落ちれば、特定の部屋だけが高値で取り引きされることはありえない。むしろ経済力のある街の中堅物件のほうが、資産価値では絶対に有利だ。どうしても臨海部に住みたいのなら賃貸という選択肢を検討してみるべきではないだろうか。

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