家族が集まっているサロンのような機能

2011.12.09

リビングがいつも賑やかで話題にこと欠かないという状態は理想的ではあっても、現実的ではありません。同じ空間にいながらそれぞれ別のことに没頭していたい場合もあります。リビングに嘱望されなければならないのは、いつの間にか家族が集まっているサロンのような機能です。人を呼んでホームパーティーを開いたり、家族で演奏会を催すなどというのは、あくまでも応用に過ぎません。家があれば客を呼びたいという心理は理解できますが、そもそも、客とはいったい誰なのかということには考えが及んでおらず、ただ、「お客様をお迎えするスペースが欲しい」と要求する施主が多いことも事実です。

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ひとくちにお客さんといっても、その中心が仕事の関係者なのか、それとも親戚なのかで、客間に対するお金のかけ方は変わってくるはずです。もっといえば、客の多くは泊まることを前提に訪ねてくるのか、それとも食事だけなのか。この違いは大きく、部屋のつくりが同じというわけにはいきません。1年に1度来るか来ないかわからないお客さんのために部屋を設けるのは、わざわざ死に部屋をつくるようなものです。そのことがわかっていながら、それでも客が来たときのことを考えてしまうのは、かつての生活習慣の名残りでしょうか。