過去の地震の記録を地震動計算に役立てる

2011.10.28

地震動に関しては、過去の強い地震の記録が得られています。耐震の研究や設計で使うのに適した加速度記録です。なかでも、アメリカのカリフォルニア州で得られたエル・セントロ(地名、一九四〇年)やタフト(地名、一九五二年)、国内では八戸港湾(一九六八年、十勝沖地震)がよく知られており、それぞれにひじょうに癖のある波形であるにもかかわらず、標準地震波的な位置づけがなされています。最近の記録では、もちろん兵庫県南部地震における記録で、神戸海洋気象台のものが代表的です。

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南北方向の最大加速度が八一八ガルという強烈な揺れ方です。「ガル」はガリレオ・ガリレイにちなんだ加速度の単位で、センチ/秒・秒のことです。ついでですが、速度はカイン(センチ/秒)であらわします。このようなじっさいの地震動記録に対して、理論的に地震動を求める研究もさかんです。たとえば地震断層を想定し、そこから発生する地震波、さらに地殻中を伝わって対象建物の直下の地震基盤(十分に堅い地層の上面)に達する地震波、それより上の表層地盤で反射をくりかえす地震波を順次計算し、地表面の地震動を求めます。このような理論的な地震動の計算方法は、超高層建築や免震ビルあるいは原子炉の設計などでは、そのまま適用されています。