道路公害は、沿道住民だけでなく、都市全体におよぶ。東京都は大気汚染による都民の健康被害の実態をつかむため、都内二三区内に三年以上住んでいる四〇〜五九歳の都民七二○二人について、保健所の保健婦らが直接面接して、慢性気管支炎の症状があるかどうか調べた。その結果、慢性気管支炎症状のある都民の率(有症率)は平均で男九%、女四%、区別では千代田区の男一五%が最高、これは公害地域の四日市市の一六・八%、また、都二三区の平均九%は富士市の九・七%に匹敵する。
[参考]
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また、一九七四年五月に、国民健康保険を使って医療機関で受診した都民計五六万四〇三一人について、呼吸器疾患で国が被害補償の対象にしている気管支喘息、慢性気管支炎、喘息性気管支炎、肺気腫の四疾患の患者を調べたところ、合計一万三八七五人もの患者のいることがわかった。この結果から、少なくとも都内二三区の都民の一%強が四疾患の患者と推定されている。